腎不全チーム医療協議会(Kicos)

CKDを知ろう

日本臨床腎移植学会

Last Update:2021年2月27日

第54回日本臨床腎移植学会総会
2021年2月17日~19日 virtual Hawaii  
プログラム

学会事務局の「裏側」報告

仲宮優子(国立病院機構水戸医療センター)

この学会は、当院の湯沢先生が大会長を務めさせて頂きました。
東日本大震災から10年となる今年、福島県のホテルハワイアンズ(スパリゾートハワイアンズ)で学会を開催出来ることを楽しみに計画してまいりましたが、残念ながらCOVID-19の影響によりvirtual Hawaiiの開催となりました。ハワイアンズへの下見があまりにも楽しく、現地開催出来たら…とも思いましたが、とても残念です。
右の写真は、現地で皆でお揃いで着よう!と湯沢先生が買ってくれたハワイアンドレスです。先生方はアロハシャツでした。座長の際に着用しましたが画面では分かりませんでしたね(^▽^;)

学会準備はほとんど手伝うことができず、当院の職員で茨城県のドナーコーディネーターでもある小川直子さんをはじめ、湯沢先生の秘書さんが頑張ってくださいました。当日は病院の会議室を事務局としました。ですがzoom管理は都内の業者さんでしたので、こちらでは何もできず、座長やご発表をして頂いた先生方にはご挨拶もできず大変失礼いたしました。

プログラムを考える段階から多くの皆様に助けていただき、無事に学会を終えることができました。大変ありがとうございました。
事務局であった当院の裏側を少しだけ…
学会の裏側

 

 

第52回日本臨床腎移植学会総会
平成31年2月13日(水)~15日(金)/グランフロント大阪

第52回日本臨床腎移植学会プログラム一覧

シンポジウム「CKDへのチーム医療としての関わり」の報告

河野 恵

今回の大会では事務局長の内田先生の計らいでシンポジウムを企画させて頂き、自院の看護部にまで掛け合って頂いたおかげで、開催直後そしてその後別の機会に会った際まで反響を頂くという、実りのあるシンポジウムができました。

野口さんの裏話にもありますように、かなりな時間とエネルギーを掛けて進めました。

思い起こすと野口さんと第3回のRTCセミナーを担当したときから、どこの施設のRTCも孤独や焦りを感じることのないよう、せっかく先人がいるのだからその経験を後輩に活かすことができる方法はないか、という思いでこれまでさまざまな学会のシンポジウム企画や発表に取り組み今に至っています。

最近ではRTCの存在意義を唱えてくれる、必要と実感してくれる医師も少しはいてくれるようになり・・・しかし、看護部の理解が無いのではないかという声もチラホラ聞かれ始めた昨今、厚い壁に対しては何もできずにいた中、看護部の目線を聴けたこと、看護部にRTCの実情を知って頂けた機会となったことは貴重な時間だったと自負しています。

また、もう一つ気になることとして、自施設に合ったRTC活動を考えること、作り上げることの大切さを伝えたいと思っていましたので、今回自施設のコミカルな発表も取り入れてみました。あの程度でいいんだ!と共感して頂けたら嬉しいです。

施設に一人で活動していると、理解してくれる者がいない孤独感や、時には怒り、時にはやる気モード全開、などともすると独りよがりな行動になることもあるのではないかと思っています。常に、患者のために、建設的に物事を捉え、自施設の移植医療の発展に貢献できるRTCになることを忘れずに活動できるRTCが増えることを願っています。そのために今後は全国で共通に利用できるRTCの成長を図る物差しやツールの開発が必要ではないかとも思っています。

機会があれば、企画も次へ次へと発展していきたいと思っていますので、何かの企画ごとがあれば是非お声掛けください。

これからもみんなで頑張っていきましょう!!

 

シンポジウム「働き方改革」の報告

野口 文乃

 

 

 

〜学会シンポジウム企画・運営裏話〜 

 今回、大阪市大泌尿器科 内田潤次先生のご厚意でこのシンポジウムを奈良医大の河野RTCと水戸医療センターの仲宮RTCと企画・運営いたしました。

このテーマ「RTCの働き方改革」の発案者は仲宮RTC。最初に内田先生からご連絡をいただいたのが昨年の10月、このシンポジウムの座長とシンポジストのご依頼でした。そこで、河野さんに声をかけさせていただき、私たち3人でのこのプログラム準備が始まりました。RTCが昨今の「働き方改革」に誰もが困惑している状況のなか、テーマがテーマだけに、RTC同士の不満や愚痴り合いで終わることがないようにしたい。何度もお互いが考える働き方改革、シンポジウムの流れ、講演内容、誰に講演をご依頼するかなどメールで審議し、11月開催の第21回日本腎不全看護学会では長野で直接打ち合わせなど、事前に抄録やスライドのすり合わせ、司会者との進行打ち合わせなど、練りに練った4ヶ月間、前日までの準備となりました。今回の企画はRTC自身が前向きに働き方改革に取り組めるようになること、RTCだけでなく私たちの多くが所属する組織(看護部)側に登壇していただくこと、新人RTCにもご講演いただくこと、そして施設により様々な働き方をしている専任・専従RTCにそれぞれの立場で現状と課題をお話しいただき、解決策と今後の課題を見出すシンポジウムにすることでした。何よりその肝は、現場の「看護部の厚い壁」という声があがる中での「演者の1人は看護部長!」という私たち企画者の強い願いのもと、学会事務局に無理をお願いし、今回内田先生、前田RTCには大変骨をおっていただきました。そして大阪市大の副看護部長様(看護の働き方改革担当部長)からお話をいただける画期的なシンポジウムとなりました。皆様から多くの「共感」「涙」「一体感」の反響をいただきました。たくさんの皆様のご参加、本当にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。あなたは一人ではありません、全国に仲間がいます。皆、同じ思いでRTCとして患者さんのためにと日々戦い、働いています。このシンポジウムが多くの皆様の「今日1日への原動力」になっていただけたなら幸いです。

 そして、この企画にはもう一つ続きがあります。この企画は次の5月の第35回腎移植・血管外科研究会(当番世話人 伊藤慎一先生)のRTCシンポジウム「RTCも悩む後進育成」に続いています。この企画も河野さんとRTC・看護師のための1日企画として、シンポジウム、茶話会(ワールドカフェ形式のディスカッション)、教育セミナー、一般演題、特別講演とRTC・看護師が参加できる企画を5つ準備しています(飛騨高山観光ツアーも企画)。 

是非、岐阜の研究会でもたくさんの皆様にお会いし、また同じ思い・時間を共有できますことを楽しみにしております。

 これからも学会を活用したRTC教育・学習の場、企画に携わり、皆様の少しでもお役に立てれば嬉しい限りです。皆様の学会や研究会、施設勉強会など、企画のご依頼、ご意見などございましたらKicosまでお寄せください。

 

シンポジウム「働き方改革」の報告

仲宮 優子

今回のシンポジウムでは世の中の流れ同様にRTCにも押し寄せている「働き方改革」について、専任RTCの立場でお話させて頂くという貴重な機会を頂きました。

「専任」という立場は、他の業務と兼務している場合であってもRTCを主たる業務として50%以上行っている状態を言います。RTCとしての活動は院内にとどまらず、県内・県外のCKDに携わる看護師との勉強会等の企画・実施があり、多くのRTCが院内の業務に加え外部のお仕事も…、とういう立場で活動されているのではないでしょうか。

私はRTCとして活動することの楽しさを感じる半面、院内業務量の多さや時間外勤務など労務管理の難しさ、外来副看護師長・RTC、どちらの役割も十分に果たせていないことへのジレンマを抱えていました。疲労やスタッフに十分関われていない申し訳なさもあり疲弊していましたが、今回のお話をまとめる中で、移植医や看護部の理解があってこその「専任(併任)」であることに気づき、自らの労務管理を振り返ることができました。そして何より茨城県内・全国のCKD看護師やRTCとの繋がりが自らの看護観やRTC観に大きな影響を与えてくれている事、それに支えられ活動ができている事を再確認しました。同じシンポジウムで新人RTCの想いを話して下さった稲葉さんやRTCが考える働き方改革・キャリア支援についてお話しして下さった野口さんのご発表を聞きながら、皆それぞれが忙しい中で頑張っている、1人じゃない。「患者さんのために」という同じ思いで活動する多くの仲間がいるということを改めて感じ、涙が出そうになっていました。

シンポジウムを終え「これまでの葛藤が伝わった」「共感できた」とお声をかけて頂き、やっぱり皆同じなんだ、これからも頑張ろう!と思うことができました。このシンポジウムを聞いてくださった皆様も同じように、前に向かう活力になっていたら嬉しいです。

 このような機会を与えてくださいました学会事務局長の内田先生、企画の野口さん・河野さん、そして会場に足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました。

 

シンポジウム「研究:研究方法とプレゼンテーション」の報告

小坂 志保

この度大会長・事務局長の先生方のご厚意にて、臨床腎移植学会では初めて、看護研究のシンポジウムが開催されました。看護師の演題登録数は年々増加し、各施設にて看護研究に取り組んでいる方も増えている中での満を持しての開催でしたので、150名を超える聴衆が会場にお運びくださり、シンポジウムを進めていきました。

 まず最初に、アナウンサーの経験もある鈴木吏良先生よりプレゼンテーション技法について例を用いながらレクチャーいただきました。どうしても自信がないと原稿を棒読みになったり、下向きで発表したり、自分の発表を「人に伝えよう」という姿勢が出にくいものです。その傾向をつかみ、そして実際に聴衆に理解してもらえるようにプレゼンテーションするには練習やコツが必要です。まとまりを考えて話すこと、大事で伝えたい部分をきちんと強調すること、語尾の音の使い方など明日から使える実践的な内容でした。

 次に大阪市立大学附属病院レシピエントコーディネーターの前田景子先生より、臨床にいながら大学院にて研究を進めていく、実践からEvidenceを創出していくご経験をレクチャーいただきました。実際に、前田先生が感じられた臨床疑問をまずはスタッフ間で研究し、そして研究力を伸ばすべく臨床の場にいながら大学院へと進学され、社会人大学院生として今後のキャリアをどう育んで行くかをお話しくださり、臨床家のロールモデルをお示しいただきました。

 最期に、大阪市立大学スキルスシミュレーションセンター 吉川有葵先生よりリサーチクエッションの立て方についてご自身の経験を元にレクチャーいただきました。ご自身の使われている研究ノートや、文献検索の仕方、研究計画書が研究の肝となることなど、これから研究を始める人たちにとって、基礎となる部分を丁寧にご解説いただきました。

 私はシンポジウムの司会として関わらせていただきましたが、看護研究やプレゼンテーションへの意識の高さを会場全体からひしひしと感じ、そして今後は臨床だけで行う研究を推し進めるのでは無く、アカデミアと臨床がしっかりとコラボレーションして患者さんに還元できる研究を沢山世に出していく必要性を実感いたしました。これもまた、チームで取り組む大きな力になっていくと確信しています。

 

 

 

 

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